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b.他社線を含めた路線図ではないから、都市的なネットワーク図としては機能できない。
などの性質を持っていることを理解しておく必要がある。
7)第2章でみたように、人間の視覚機能には視力と視野双方に限界があるから、小さな文字で巾数mに示された運賃表は使いづらい。
8)名所地域と鉄道駅の位置的な関係やのりかえのわかる鉄道ネットワークの状況を案内する図類は、調査駅では整備されていない。
表示する検討が求められる。
9)列車系の情報は、最近では電子式表示装置を用いて表示する例が増えているがラチ内設置が多い。
ラチ外から見える位置に設置することが望まれる。
10)異常時系の情報は、改札口付近で手描きした急告板を使用して、係員が口頭や放送で対応する例が多い。
電子式表示装置で情報を臨時入力して表示する場合、
a.ラチ外に表示する。
b.常に新しい情報に入れ替える。
c.復旧見通しなど利用者が行動判断できる情報を表示する。
d.誘目性を高める工夫をする。
などが求められる。

 

3-6 改札口付近の情報提供(2)出場系・のりかえ系動線(ラチ外)
1.求められる情報内容
1)列車を降りた利用者は、まずホーム上で自分の移動経路は右か左か、最終目的地に沿って判断することになる。
適切な情報を得られれば、自分の最終目的地に適した改札口ヘ到達できる。
2)改札口付近で求められる出場系・のりかえ系動線上の、移動系の情報内容には、次の種類などがある。
a.方向感覚を回復する絶対的な東西南北キー
b.海側や山側というような地形的なキー
c.各駅出入口の位置あるいは方向
d.のりかえ鉄道改札口の位置あるいは方向
e.エレベーターの位置あるいは方向
f.街中の諸施設の位置あるいは方向
g.駅の複合施設の位置あるいは方向
h.インフォメーションセンターの位置あるいは方向
i.旅行センター等営業施設の位置あるいは方向
j.トイレ等サービス施設の位置あるいは方向

 

 

 

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